五月に着る着物

五月に着る着物

五月は日差しが強くなり気温も上がりつつある時期です。洋服だとそろそろ半袖にしようか、七分袖にしようか、長袖にしようかと悩む時期でもあります。

洋服と同じ様に着物にも夏用と秋、冬、春用があります。夏用と言われる単衣(ひとえ)や夏着物(薄物とも呼ばれます)、それ以外の時期に着る袷(あわせ)です。

着物のリサイクルショップに行くと、8~9割方袷の着物で、期間的にも夏よりは春秋冬の方が長いので、袷の方が多いです。

袷と単衣、夏着物は何が違うのか、見てみましょう。

袷というのは表地と裏地の二枚の生地を合わせて縫って仕立ててある着物のことです。裏地は八掛(はっかけ)と呼ばれる生地を袖口や裾回しに付けます。よく着物を着ている人を見ると、手首の部分や歩くときに裾がちらっとめくれた時に、違う色の生地が見える部分です。色はこっくりとした深い色や春らしい華やかな色が多いです。柄は、着物は全般にしてですが、春に着るなら桜や藤などの春の草花、秋に着るなら紅葉、撫子などの秋の草花など、季節の草花を少しだけ先駆けたものを着ると「粋」とされています。表地は比較的厚い透けない生地と言われていますが、最近は両方の着物になるように作られている反物が多く、裏地をつけるかどうかで単衣にするか袷にするか、とお店で聞かれることが多いです。

単衣

単衣は日本の季節が変わり目の6月と9月に着る着物です。袷の着物の裏地(八卦)がない仕立てとなっており、袖口や裾は同じ着物の柄や色が見えます。一枚分の生地がないために袷に比べると軽く感じます。柄はやはりその季節に合った草花が描かれているものになり、生地は袷と同じ程度か少し薄めの生地になります。色は比較的明るい色が多いです。

夏着物

夏着物は絽や紗と呼ばれる薄い、透けるような生地に裏地をつけずに仕立てた着物です。一番暑い盛夏と呼ばれる7月から8月に着る着物で、麻や木綿などといった洋服でも夏物の生地に使われる風を通しやすい涼しい生地で作られています。柄は流水や朝顔などの夏の草花や自然が描かれており、色は青や緑などの涼しげな寒色を使ったものが多いです。

五月に単衣を着ること

3つの着物の種類が分かれている理由は、洋服の夏服、冬服と同じで、暑い時にはなるべく涼しく、寒い時には暖かく過ごすためです。

では五月に単衣を着てはいけないのでしょうか。

五月でも暑い日は暑いですよね。2017年5月の最高気温は東京で31℃を記録しています。特にカジュアルな場所には、気温などを考え、暑い日は単衣を着て出かけても問題ないでしょう。逆に、単衣を着るとされている六月や九月に、結婚式などの正式な場所でも、最近は色や柄、着物の格などが問題なければ袷を着て出席する人も増えています。

せっかくの晴れの日ですので、着物に詳しいご親族などの出席者に伺って、問題なければ着ていくことも華やかになり良いと思います。

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